3年間の思いを傘に 和大付中生の卒業制作
和歌山県和歌山市の和歌山大学付属中学校(矢野勝校長)は20日から、3年生が作った卒業制作の傘を、同市吹上の県立近代美術館前に展示している。3月1日まで、作品には説明書きも添えられている。
作品は、直径50㌢の傘にアクリル絵の具や油性マジックで着色した個人の制作。入試や進路選択からくる不安や焦りを雨に例え、降り注ぐ雨に負けないように3年間で培った思いを1本の傘で表した。
設置の準備に訪れた生徒は正面入り口前の約400平方㍍の斜面に思い思いに散らばると、杭で傘を地面に固定。斜面にはスイカやヒマワリ、太陽や夜空など、思い出やイメージが詰まった134本の傘が色とりどりに飾られた。
入学式からの思い出を色や記号で表したという藤澤佳耶さん(15)は「一つでもきれいですが、展示してみるとたくさん集まってよりきれいに見えました」とにっこり。
明るい色や暗い色で楽しさや悔しさを表現した中谷怜真君(15)は「同じテーマでも、並べてみると一人ひとりが違いました。3年間の成長を見てもらいたい」と話していた。