地域活性化活動の成果を報告 KOKO塾

 粉河高校(和歌山県紀の川市粉河、湯川昌彦校長)の生徒たちが地元の活性化について学ぶ「KOKO塾」の成果発表会「ジョイントフォーラム」が10日、粉河ふるさとセンター小ホールで開かれ、生徒たちは大学生や地域住民との対話から学んだ内容を発表した。

 「KOKO塾」は16年前にスタート。毎年生徒が「教育」「福祉」「まちづくり」「情報」「環境」の五つのワーキンググループに分かれ、和歌山大学生や地域住民らと共に自分たちが設定した地域課題を調査している。

 フォーラムでは、それぞれのグループでリーダーを務める生徒らが、活動の成果や課題を報告。

 「教育」ワーキンググループの山田匠リーダー(2年)はことし1月に開いた「しゃべり場トレイン」を紹介。JR和歌山線の車内で「どうすれば和歌山線にもっと人が集まるのか」をテーマに議論したことを振り返り、「1年間に何度も開いたしゃべり場の中で一番難しいテーマだった。車内にいた一般のお客さんが興味深く聴いてくれていたので、来年は一般の人も〝しゃべり場〟に参加してもらえたらと思います」と話した。

 山田リーダーは、和歌山大学教育学部の卒論ゼミに参加した体験も報告。自分で問題を設定し、詳細な調査を行う作業が印象に残ったと振り返り、「卒論を仕上げる作業はKOKO塾の活動に似ていると思った」と話した。同グループを指導した同校教員の南洋平さんは「多様化が進み、一つの尺度や基準で物事を測ることが難しくなる中、生徒たちはさまざまな人との対話から多くのことを学んだのではないか」と生徒たちをたたえていた。

 この他、インターネット上での消費者被害の防止を呼び掛ける4こま漫画の作成、地域を盛り上げるためのハロウィーンパーティー開催などの取り組みが報告された。

活動について報告する生徒

活動について報告する生徒