和歌山の戦前の市街電車 市立博物館が図録発売
和歌山市立博物館は2月1日、 写真図録 『写真にみるあのころの和歌山―市街電車編 (戦前) ―』 (A4版、 32㌻、 モノクロ) を発売する。 平成21年から毎年発行しているシリーズの第4弾。 地域別に編集し、 明治から昭和にかけての線路沿いの風景と共に市街電車を楽しめるようになっている。 和歌山の戦前の市街電車をまとめた古写真集は初めて。 価格は500円。 同館のみの販売。
『写真にみるあのころの和歌山』 シリーズはこれまでに、 本町、 和歌山城、 和歌浦を取り上げた。 今回は、 明治42年から昭和46年まで市民の主な移動手段だった市街電車に焦点を当て、 同館や個人で所蔵している戦前の古写真61点を収録した。 市内を14の地域に分類し、 当時の和歌山の様子を市街電車と共に振り返ることができるように工夫。 明治期に初めて電車に乗った人の感想など、 コラムも掲載した。
和歌山市と海南市の間にあるトンネル 「鵬雲洞」 の完成式の写真など初公開のものも多く、 新町線 (和歌山駅~公園前) の工事の様子などを撮影した珍しいものまである。
編集を担当した同館の太田宏一主任学芸員は 「年配の人は懐かしむことができるし、 若い人には市街電車が和歌山にあったことを知ってもらえる。 ぜひ読んで楽しんでもらいたい」 と話している。
問い合わせは、 同館 (℡073・423・0003)。