巡視艇で海保の業務を体験 下津二中2年生
海南海上保安署は15、16日、和歌山県海南市下津町の同市立下津第二中学校2年生3人(男子2人、女子1人)の職業体験を実施。講義や航海・救助資機材の取り扱いなどを通して、保安官の仕事を学んだ。
15日は、保安庁の概要の説明を受けた後、巡視艇「わかづき」に約2時間にわたり乗船。生徒らは、船底部の機関室で発電機や主機(原動力)のスイッチの入力、上部の操舵室で操縦盤のハンドルやクラッチ操作などを体験し、同署の宗重元気さん(25)ら保安官らの詳しい説明に耳を傾けた。
生徒の硯有佳理さん、岡本大誠君、吉田隼大君らはハンドル操作で、メーターの針が福間勝則船長(47)の指示通りの角度に合わせることに手間取っていたが、「操縦センスがあるよ」などと声を掛けられ、うれしそうに取り組んでいた。
体験を終え硯さんは「緊張したけど、優しく教えてくれたのでホッとして、楽しく学べました」、岡本君は「自分がこの船を動かしているんだという快感がありました」、吉田君は「船に乗るのも初めてだったので緊張しましたが、安全な操縦ができて良かったです」と話していた。
宗重さんは「海上保安官を格好いいと言ってくれたので、そのイメージを崩すことなく、仕事をよく理解してもらえるよう、中学生目線の説明を心掛けた」と話した。福間船長は「船は、乗組員が力を合わせないと前進しない。人と協力する力を、大人になるまでにしっかりと身に付けてほしい」と語り掛けていた。