倒れた男性を蘇生 和歌山市消防局が感謝状
道路に倒れていた男性を救助したとして和歌山市消防局は15日、同市吉礼の西川保さん(66)と紀の川市桃山町の学生徳野誠さん(19)に感謝状を贈った。
徳野さんは5月5日、和歌山市市太田の道路で倒れていた70代の男性を帰宅途中に発見。消防に通報し、駆け付けた別の男性に心肺蘇生法ができる人を探してくるように頼んだ。その後、近隣のキララリハビリデイサービスで仕事中だった西川さんが呼ばれて現場に駆け付け、傷病者を確認。呼び掛けても反応がなく、呼吸がなかったため救急車が到着するまで胸骨圧迫を続けた。傷病者は病院到着後に心肺機能が回復し、呼吸も戻ったが、意識はまだ回復していないという。
贈呈式は同市八番丁の消防局であり、吉野楠哉副局長は「いち早く駆け付けて処置してくれたことに感謝したい。消防局でもさらなる救命率の向上を目指して積極的に講習を開いていくので、西川さんにはまた参加してもらえたら」と話した。
西川さんは化学製品の工場に勤務していた頃、定期的に救命講習を受けていたといい「講習の人形でしかしたことがなかったが、やるしかないと思った。まだ意識は戻っていないとのことだが、呼吸が戻っただけでも良かったと思う」と当時を振り返った。