現新の一騎打ちへ 和歌山市長選22日告示
任期満了に伴う和歌山市長選が22日、告示される。立候補を予定しているのは2選を目指す現職の尾花正啓氏(65)=東高松=、新人で一般社団法人理事長の島久美子氏(62)=同=の2人。カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致や、人口減少が続く県都のまちづくりなどを争点に、尾花市政4年間の評価が問われる。
地域再生のまちづくりや子育て環境日本一の実現などを掲げ、IRについては誘致を推進してきた尾花氏と、IRには反対し、地域資源を生かした経済振興、子育て世代や障害者への支援で福祉のまちづくりを訴える島氏との一騎打ちになるとみられる。
5日に開かれた2人の公開討論会では、尾花氏は新たな市民図書館、市民会館の建設など中心市街地が再開発により変化の時を迎えているとし、「中心部の活性化が周辺にも伝わっていけばいい。やりかけていることをやり遂げ、(再開発が一段落する)3年後、さらにまちを変えなければ、住みたいと思っている市民を引き留められない。だから2期目も続けたい」と継続した市政運営に意欲を示した。島氏は子育て世代や障害者支援の経験を通して「市民の声が届いていない。政治が遠い」と述べ、「本当に市民に対して役割を果たしてこその市政。普通の暮らしを支える市民、女性の目線で市をより良く変えたい」と訴えた。
立候補の届け出は市教育文化センター(西汀丁)中会議室で22日午前8時半から受け付ける。各陣営は届け出の後、選挙事務所などで第一声を上げる。
投票は前回と変わらず市内102カ所で、午前7時から午後8時(一部6時)まで実施。期日前投票は23日から28日まで、和歌山商工会議所1階(午前8時半~午後8時)、河北・東部・南・河南各コミュニティセンター、さんさんセンター紀の川(午前9時~午後8時)に加え、今回新たにイオンモール和歌山(午前10時~午後8時)でも実施する。
開票は29日午後9時半から和歌山ビッグホエール(手平)で行われる予定。
6月1日時点の有権者数は男14万6498人、女16万5981人の計31万2479人。前回(2014年)の投票率は過去最低の30・84%。選挙権年齢が18歳に引き下げられてから最初の市長選で、有権者数は前回より約4000人増加。投票率アップに向けた動きも活発になりそうだ。