先生は田中3きょうだい 紀伊小で体操教室
体操日本代表として2012年のロンドン五輪にそろって出場した田中和仁さん(33)、理恵さん(31)、佑典さん(28)の「田中3きょうだい」による体操教室が8日、母校の和歌山市立紀伊小学校(同市弘西、北畑佐敏校長)で開かれ、後輩の児童90人が体を動かす基礎から教わった。
3人は県出身。和仁さんはロンドン五輪男子団体で銀メダルを獲得。理恵さんは同女子団体8位入賞で、10年ロッテルダム世界選手権では日本人女子初のエレガンス賞を受賞。佑典さんは16年リオデジャネイロ五輪男子団体で金メダルを獲得し、現在も日本代表として活躍している。今回の教室は、16年に3人が知事特別表彰を受けたことを機に和仁さんが提案し、実現した。
児童は柔軟体操でウオーミングアップし、スキップや後ろ走りで楽しく体を動かした。その後はマットを使い前転と後転を練習。3人は児童のそばで回る時の手の位置などを指導した。最後に3人は柔軟、ハンドスプリング、後ろ宙返りでオリンピアンの技術を披露した。
参加した1年生の山崎瑛太君は「回るときの足の伸ばし方とかを教えてもらった。最後に見た後ろ宙返りがすごかった」と体験を楽しんでいた。
和仁さんは「東京五輪も近づいてきたので、教室を地元で開きたかった。母校に帰って、子どもたちとふれあえて楽しかった」、理恵さんは「子どもたちが楽しんでくれたことに感謝。体操競技をたくさんの人に知ってもらえたのでは」、佑典さんは「きょうだいで地元に帰り、笑顔ももらってリフレッシュできた。選手の背中を押してくれる力になるので、東京五輪も盛り上げてもらいたい」と話していた。