車いすで浴衣ショー ぶらくりポポロハスで
手作り雑貨や新鮮な野菜、飲食品などこだわりの店が集まる毎月恒例のイベント「ポポロハスマーケット」が12日、和歌山県和歌山市のぶらくり丁、中ぶらくり丁両商店街で開かれた。今月は夏祭りがテーマで、車いす使用者による浴衣ファッションショーや、アーケード内に設置したやぐらを囲んでの盆踊りなどがあり、親子連れら多くの来場者でにぎわった。
「ポポロハスマーケット」のポポロはイタリア語で市民・民衆、ロハスは健康と環境、持続可能な社会生活を心掛ける生活スタイルを意味する。遊休不動産を活用したまちづくりを考える「リノベーションスクール@和歌山」での提案を基に始まって5年目。毎月第2日曜日の恒例イベントとして市民に親しまれている。
浴衣ファッションショーは、福祉車いす着付師として、高齢者や障害のある人が着物や浴衣を楽しむサポートをしている和歌山市の宇治田いさ子さん(54)が企画。女性3人と男性2人が参加し、やぐら前に設けられた赤いカーペットのウオークで、涼やかで美しい着こなしを披露した。観客からは拍手と歓声が沸き、モデルたちも笑顔でポーズを見せた。
モデルとして参加した一般社団法人七色社の濱田勇斗さん(28)は「今まで憧れていた浴衣をこの年になって着ることができました。きょうは5人の参加ですが、着たくても着られないと思っている人が、自分も着られるかもしれないと希望を持つことにつながればうれしいです」と話していた。
商店街には日用品やアクセサリー、グルメ、食材など多彩な物品の販売や体験の店が並び、楽しむ来場者の姿が絶えず、やぐらの周りは盆踊りの輪でにぎわっていた。