小中学校のエアコン設置状況を視察 災害時の避難所として急務の課題
去る8月10日、私は千葉県八千代市にある市立村上東小学校のエアコン設置状況やトイレの環境について現地を視察しました。視察団には河村建夫衆議院予算委員長、林幹雄自民党幹事長代理、福井照内閣府特命担当大臣、地元選出の小林鷹之衆議院議員(千葉2区)の他、文部科学省の幹部の皆さまにもご参加いただきました。
当日は35度を超えるまさに「猛暑」でしたが、それだけに教育現場の実態を視察することができました。現在、公立の小中学校の空調(冷房)設置率は、全国平均で普通教室が50%以下、図書室や家庭科室などの特別教室は35%以下という低い数字に留まっています。
今年は夏休み前の7月上旬より、連日全国各地で記録的な猛暑が続き、観測史上最高気温を記録した地域も数多くありました。そのような中、7月17日には、愛知県豊田市で小学校1年生の男子児童が校外学習の後に死亡する事件が起きました。翌18日にも宮城県名取市の小学校で児童38人が病院に搬送されました。亡くなられた児童や保護者の皆さまの心境に思いをはせると、慰めの言葉も見つかりません。また、子育て世代の親御さんとすれば、子どもたちに少しでも良い学習環境を整えたいという気持ちは日本全国共通の思いであるはずです。
政治がこのような状況を放置しておいて良いはずがありません。私は同志の国会議員や文部科学省の幹部に呼びかけ、政治や行政に携わる者が、直ちに自ら現場に足を運び、しっかり状況を確認しなければならないと思い、今回の視察を実行しました。
私は現場で感じたのは、学校施設は未来の日本や地域の将来を担う子どもたちの学び舎であるだけでなく、西日本豪雨災害の被災地もそうですが、学校施設は自然災害が発生した場合、地域の避難所となるということです。今回の災害のように、真夏に災害が発生した場合、避難所にエアコンが設置されていないことは大きな課題とされています。また、同じくトイレが従来の和式のままでは高齢者や身体の不自由な方が使えないということも実感しました。
従って、私はその場に同行取材していた記者団の皆さんに、自由民主党として次期国会においてこの問題を取り上げることを表明し、当然、全国の学校において設置を前倒しして実施するべく、今年度の補正予算の必要性を訴えました。
和歌山県においては、仁坂知事のリーダーシップのもと、この問題に積極的に取り組んでいただいており、先日も県下の市町村と協力して、早急に設置完了を目指すことを表明いただきました。
「政治」は言葉だけではできません。「政治」は実行・実現が重要です。学校の耐震化はもとより、教室や体育館へのエアコン設置、トイレの洋式化等、学校施設を整備することは、自然災害時の避難所を整備することにつながります。私はこの問題について、早急に取り組んでまいることを誓うものであります。