首が動く自我如来も 親木会の木彫り作品展
和歌山県の海南市と紀美野町、大阪府岸和田市の3カ所で活動する木彫り教室「親木会」の作品展が16日まで、海南市民会館2階で開かれている。生徒の力作や首が動く仏像「自我如来像」が展示され、来場者は足を止めて見入っている。
作品は3教室の生徒ら約30人によるさまざまな仏像をはじめ、「ブドウ」「ミミズク」と題した鏡や置物など45点で、クスやヒノキ、シナなどの木を使い紀州彫りで写実的に仕上げている。
「自我如来像」の作者は、講師で在家僧侶の村井照念さん(80)。モーターで首が左右に動き、「自分に厳しく他人に優しく」との仏心を説く音声が流れる仕掛けを組み込んだ。「仏様が呼び掛ける姿形を若者にも知ってもらいたくて作った。“平成の仏像”として、親しまれたらうれしい」。
3年がかりで「釈迦・多宝如来像」を仕上げた川嶋秀幸さん(71)は「皆さんが思わず手を合わせてしまうようなお顔に仕上げようと苦心しました」と話し、多くの来場を呼び掛けている。
午前9時から午後5蒔(最終日は4時)まで。問い合わせは川嶋さん(℡073・489・2417)。