天国から見守る パトロール隊員、竹ちゃんマン

 和歌山市立松江小学校 (同市松江北、 亀位直規校長) で25日、 児童の下校を見守る 「お帰りパトロール隊」 への 「ありがとう集会」 が開かれる。 6回目となる恒例の行事だが、 毎年顔を出していた最年長隊員、 竹ちゃんマンこと松本竹造さん (享年・94歳) はことし、 天国から見守ることになる。

 松本さんは、 平成16年の同隊発足からのメンバー。 同校近くの交差点が定位置で、 和歌山北署署員が 「いつもニコニコ竹ちゃんマン」 と書いたタスキを掛け、 子どもの帰りをうれしそうに待っていた。 子どもたちも、 松本さんとハイタッチしたり、 胸に飛び込んでくるなど家族同然に接していた。

 3年ほど前に体調を崩してからは、 松江連絡所 (同市松江北) 付近で椅子に座って子どもたちを見守るようになった。 昨春、 肺炎と診断され、 総合病院に入院。 同隊のメンバーらが見舞いに訪れると、 病床で 「また元気になってパトロール隊に戻るから」 と口癖のように言っていたという。 しかしながら7月2日、 息を引き取った。

 松本さんの訃報を受け、 同校では亀井校長が集会で児童に伝え、 黙とうした。

 松本さんの妻 (86) は 「亡くなった後、 子どもさんらが家に来てくれてね。 人付き合いが上手で、 子どもが生きがいやった」、 同隊隊長の川崎敏弘さん (73) は、 「責任感が強い人。 『死ぬまでパトロールするんや』 ってよく言ってたけど、 言葉通りになったな」。 入学当初から松本さんと交流のあった6年生の井関一綺君 (12) と安居敬太君 (11) は 「明るいおじいちゃんで、 雨の日でも立ってたん覚えてる。 亡くなったって聞いた時、 うそやと思った。 いつもいてた人やからおらんくなって寂しくなった」 と話していた。