プロ入り東妻、林も指導 智弁が野球教室
智弁学園和歌山高校野球部の現役部員とOBらによる野球教室が24日、和歌山県和歌山市冬野の同校グラウンドであり、学園の小学校6年生65人が憧れの甲子園球児たちから打撃や投球の基本を学んだ。
10月のプロ野球ドラフト会議で広島から3位指名を受けた林晃汰内野手(3年)が在学中なのに加え、ロッテの2位指名を受けたOBの東妻勇輔投手(日本体育大学4年)が教育実習で母校に帰ってきているのに合わせ、小学生に野球の楽しさを知ってもらおうと初めて開催。野球部からは3年生と1年生約20人が参加した。
小学生は3~4人ずつの班に分かれ、キャッチボール、トス打撃、ブルペンでの投球などを体験した。選手とのキャッチボールでは、変化球を武器に活躍した小堀颯投手(3年)に小学生がスライダーやカーブの握り方を尋ねる場面もあり、小堀投手は丁寧に説明。「野球がうまくなるにはどうしたらいいの」との質問には「キャッチボールが全てのプレーの基本なので大切にしてください」と呼び掛けた。
ブルペンでの投球は、投手と捕手の間隔を通常の約半分の約10㍍にして実施。東妻投手が投げ方や投球プレートの踏み方などを小学生に実演し、「踏み出す左足をできるだけ前に出して」などとアドバイス。打者の近くで球を離すことで打者が球を速く感じることを説明した。
テニスボールを使ったトス打撃では、部員が上や下さまざまな位置に投げる球に対応しようと、小学生が懸命にバットを振った。快音が響くと、部員は「いい当たり」「野球かソフトボールをやったら」などと声を掛けていた。
エースとして甲子園で好投した平田龍輝投手(3年)とキャッチボールをした辻絢香さん(11)は「テレビで見る選手と一緒に野球ができてすごく新鮮。平田投手から両手で球を捕ってみてと言われてからうまくキャッチできるようになった」と笑顔。神先恵都外野手(3年)は「小さい頃、弟と楽しくキャッチボールした時のことを思い出した。小さい子どもが少しでも野球を好きになってくれたら」と話していた。