データサイエンスで連携 統計局や県など協定
総務省統計局(千野雅人局長)、独立行政法人統計センター(椿広計理事長)、和歌山県(仁坂吉伸知事)、和歌山大学(瀧寛和学長)の4者は7日、データサイエンス分野の人材育成や教育開発などに関する連携協定を締結した。同分野の発展に関するモデルの構築に取り組んでいく。統計局が地方公共団体や大学との間で連携協定を締結するのは全国で初めて。
日本が目指す未来社会「Society5・0」などを見据え、統計局・統計センターは統計データ利活用センター、県は県データ利活用推進センター(いずれも南海和歌山市駅ビル)、同大学はデータ・インテリジェンス教育研究部門を、それぞれ4月に開設。4者が連携、和歌山モデルを構築し、全国に発信していく。
連携協定事項は、初級から上級までのデータサイエンティストの育成や教育開発、データ利活用に関する研究開発など。
具体的な取り組みとして、ミクロ・マクロの公的統計データの大学での活用に向けたデータサイエンス教材や演習プログラムの開発、特別セミナーや研究会の共同開催、大学で来年度から実施する教養科目講義に統計局職員や県職員の派遣などを挙げている。また統計データや行政データなどを組み合わせた共同研究や公的統計を活用したアプリケーションの共同開発も行う。
同日、県データ利活用推進センターで締結式が行われ、4者の代表者が協定書にサインした。千野局長は「ここ2、3年で大きく状況は変わり、和歌山は47都道府県の中でも最も活動が活発で注目されている。一層の連携と相乗効果を発揮していきたい」と話した。