健やかな成長願って 県庁玄関に紀州雛展示
3月3日の「桃の節句」を前に、子どもたちの健やかな健康を願うふくよかな姿の「紀州雛(びな)」が、和歌山県和歌山市の県庁本館2階正面玄関にお目見えした。
紀州雛は海南市で製作された漆塗りのすわり雛。昭和初期に紀州漆器の生産技術を生かして創案。2004年3月に県郷土伝統工芸品として指定されている。
県では1996年度から同じ紀州雛を飾っている。高さ12・5㌢、直径13㌢。天然木材に漆を塗り、蒔絵(まきえ)を施した。
高さ約1㍍の台の上に設置された透明のプラスチックケース内に展示。丸みを帯びた紺色衣装の男雛と赤色衣装の女雛が穏やかなかわいらしい表情を浮かべ、来庁者の目を楽しませている。
県子ども未来課は「紀州雛を見て、子どもの成長を改めて願ってもらえれば」と話している。設置は3月4日午後5時45分まで。