激戦の関西大会に挑む 和歌山バトンの3人
16日に大阪府のおおきにアリーナ舞洲で開幕する第44回全日本バトントワーリング選手権関西大会に、和歌山バトンの瀧真未さん(25=指導者)、美子さん(17=和歌山東高2年)の姉妹と、大畑歩咲さん(16=桐蔭高1年)が、上位進出を目指して出場する。和歌山のバトン界をけん引する3選手の活躍に、周囲の期待も膨らんでいる。
関西は、世界を舞台に活躍する選手がひしめく全国屈指の激戦区。上位には全国大会の出場権が与えられるが、関西を勝ち抜くのは至難の業だ。こうした状況下にあって、瀧姉妹はペア部門で県勢初の全国出場を果たしている実力者。2年ぶりの出場となる大畑さんもライバルたちに負けじと着実に力をつけてきた。美子さんと大畑さんは16~18歳の高校生の部、真未さんは23歳以上の部に出場。瀧姉妹はペアの部にもエントリーしており、それぞれが上位進出を狙う。
9回目の出場となる真未さんは、豊富な経験から大舞台でも気持ちをうまくコントロールできる。手足の先まで神経が行き届いた演技が特長だ。美子さんは技術が高く、その実力は和歌山で1、2位を争うほど。スピードとリストの強さを持ち味としている。大畑さんはミスが少なく、安定感のある演技が光る。正確なバトンさばきにも定評がある。
3選手とも大技を盛り込んだ演技構成で挑む。真未さんと大畑さんは、バトンを上空に投げている間に1回転し、片足を軸に体を回す動作のイリュージョンを2度繰り出してキャッチするという大技を予定。美子さんは3回のイリュージョンを繰り出し、さらに難易度の高い技で構成している。
ペアでも出場する瀧姉妹は息の合った演技が最大の武器。バトン回しの回転数やバトンを手で持たずに体で転がすロール技を、絶妙な感覚で合わせる。空中でバトンをクロスして交換する大技も組み込み、2度目の全国出場を狙う。
和歌山バトンの嶋啓子代表と指導する櫛田祐里さんは「関西を突破すれば、全国も上位を狙える。練習の成果を発揮できるよう自信を持って臨んでほしい」とエール。指導者の西松梢さんも「努力は絶対に報われる。頑張ってきたことに自信を持って挑んでください」と激励している。
真未さんは「目標は全国出場」と力強く語り、美子さんは「決勝に残りたい」と意気込む。大畑さんは「去年出られなかったので、2年分の思いをぶつけたい」と力を込める。