行楽日和に支持訴え 選挙サンデーで候補ら
和歌山県議選(7日投開票)の期間中唯一の日曜を迎えた3月31日、多くの候補が桜の名所やショッピングセンターなど休日を過ごす人でにぎわう場所に姿を見せ、支持を訴えた。前日の雨から一転、暖かな行楽日和に恵まれ、浮動票からの上積みを図る陣営にとっては特に、多くの有権者に名前と顔を知ってもらうチャンスとなった。
多くの候補は早朝から事務所近くの交差点などで辻立ちを始め、この日も活動をスタート。
18人が争っている和歌山市選挙区(定数15)では、桜の見頃が近づき、大勢の花見客でごった返す和歌山城や紀三井寺などの名所に、続々と候補が現れた。
ある現職は和歌山城近くの公園前交差点にのぼり旗を持って立ち、次々と行き交う歩行者やドライバーに手を振り、頭を下げた。別の現職は、たすきをかけて運動員と共に城内を歩き、花見客にアピールした。
ある新人の陣営は「投票先を決めかねている有権者の支持をどこまで得られるかが当選ラインに届くために大切なので、日曜の活動は一つの山場。感触はいいと思っているが、状況をよく見て、残る期間の戦い方を考えていく」と気を引き締めていた。
海南市・海草郡選挙区(定数3)は、自民現職2候補と元海南市議の新人2候補がしのぎを削る。
自民現職の尾崎要二候補(66)は、地元を熟知する8期の経験を生かし、街宣する地域などは自ら決め、支持固めを進めている。市議4期連続トップ当選の無所属新人・中西徹候補(46)は、地域の道の奥まで回る市議時代からのスタイルでこの日も街宣。自民現職の藤山将材候補(43)は、若くして議長を務める4期の経験をアピールし、地元国会議員らの応援も受けた。共産新人の河野敬二候補(69)は、内海や黒江地区をハンドマイクを手に歩き、商業施設前で街頭演説を行った。
岩出市選挙区(定数2)は、自民の2候補と野党の新人2候補が争う。
国民民主新人の坂田隆徳候補(39)は、市内各地を街宣し、夕方に市内のホテルで個人演説会を開いた。自由と社民が推薦する無所属新人の内海洋一候補(60)は、市内の街宣が2周目に入り、カジノ誘致反対などを訴えた。自民現職の川畑哲哉候補(41)は支援者へのあいさつ回りなどをこなし、夜は山崎地区で個人演説会。自民新人の北山慎一候補(44)は、西国分地区での街頭演説をはじめ市内各地を回った。
30、31日は石田真敏総務大臣が地元入りし、海南市・海草郡と岩出市の両選挙区で自民党候補を応援。演説では支援の訴えの他、4月1日に新元号発表を控えていることにふれ、「(1日午前)10時45分に首相官邸に来るよう言われている。発表まで、携帯電話や通信機器は全て預けなければならない」と話した。