南紀の移動で連携協定 航空・バス・JR西
南紀白浜空港を運営する㈱南紀白浜エアポート(和歌山県白浜町、岡田信一郎社長)と明光バス㈱(同、牧洋史社長)、JR西日本和歌山支社(伊藤義彦支社長)は20日、紀南地域を訪れる観光客の移動の円滑化などを目指す、包括連携協定を締結した。JR西日本が管内で航空、バス事業者と協定を結ぶのは初めて。
3社によると、南紀白浜空港に到着した観光客らが目的地へ電車やバスで移動する際、待ち時間の長さや乗り換えの不便さ、多客期の対応などに課題があり、解消に向けて連携した取り組みを模索してきた。
今回の協定により、乗り継ぎダイヤや待ち時間の有効な楽しみ方などの情報を観光客に提供する他、利用状況を共有することで柔軟な運行体制を構築するなど、地域全体で利便性の高い交通網を目指し、地域の活性化を図る。さらに、ICT(情報通信技術)の活用やキャッシュレス化への適応なども進める。
協定締結式は和歌山市のJR西日本和歌山支社総合庁舎で行われ、岡田社長、牧社長、伊藤支社長の3人が協定書に調印。「お客さまを奪い合うのではなく、力を合わせて南紀の活性化に取り組みたい」、「利用者側からの視点に重点を置きたい」、「情報のコンテンツをしっかりと考えたい」などと力を込めていた。