参院選きょう投票 与野党の一騎打ちに審判
第25回参院選は21日に投票が行われ、即日開票される。和歌山選挙区(改選数1)は、無所属新人の元和歌山弁護士会会長、藤井幹雄候補(58)=立憲民主・国民民主・社民推薦=と、5選を目指す自民現職の経済産業大臣、世耕弘成候補(56)=公明推薦=の一騎打ちに、有権者がどのような判断を下すのか注目される。
同選挙区は、主要閣僚として安倍政権の中枢にあり、得票率全国トップが目標と公言してきた世耕候補の牙城に、野党統一候補として政権との対決姿勢を前面に打ち出し、推薦を受ける3党に加え共産党も支援する藤井候補が真っ向から挑む構図。消費増税や憲法改正の是非に加え、老後資金に2000万円が必要とする金融庁の報告書により、年金問題が主な争点となった。
候補者本人が公示日の4日に和歌山県内を一周した後は、他候補の応援で選挙区を不在にしてきた世耕陣営に対し、藤井候補は自転車を中心に文字通り自らの足で県内全域を走り回り、改憲や増税への反対を訴え、政権批判票の掘り起こしを懸命に進めてきた。
2陣営が激しい戦いを展開してきた一方で、有権者の関心は高まっていないとの見方がある。同選挙区の過去の投票率は、2010年が59・38%、13年が54・94%、16年が55・29%で、今回は低下が心配されている。
各市町村選挙管理委員会は20日、投票所の設営などを済ませ、投開票を待つばかりとなった。和歌山市の広瀬小学校体育館でも市職員が記入台や投票箱などを設置した。
投票は21日午前7時~午後8時、県内828カ所(うち592カ所は閉所時間を繰り上げ)で行われる。開票は午後8時から各市町村の開票所で順次始まり、同日深夜には選挙区の大勢が判明する。開票終了は、最も遅い和歌山市で選挙区が11時40分ごろ、比例区が翌22日午前1時40分ごろの予定となっている。