観光で成長を IRシンポで萩生田議員が講演
カジノを含む統合型リゾート(IR)について考えるシンポジウムが26日、和歌山県和歌山市七番丁のダイワロイネットホテル和歌山で開かれ、自治体職員や経済団体の関係者ら約450人が講演やパネルディスカッションに聴き入った。
県や和歌山商工会議所、和歌山IR推進協議会が主催。国内でのIRの実現に向け約15年前からさまざまな活動を行ってきた萩生田光一衆院議員が基調講演し、海外のIR事業者や弁護士らによるパネルディスカッションも行われた。
仁坂吉伸知事はあいさつで「だんだんと議論が進み具体的になってきた。まだまだ多くのプロセスがあるが、和歌山でIRを造っていくんだという思いで頑張りたい」と意気込みを示し、関西電力の森詳介相談役は「関西を訪れる外国人観光客(インバウンド)は京都と大阪に集中しており、IRの誘致は2極集中の打開につながるのでは。和歌山は魅力ある観光地が数多くあり、ポテンシャルは高いと思う」と強調した。
萩生田衆院議員はIRの実現に向けた活動について「ギャンブルが好きでやっているわけではない。日本の将来を考えた際、絶対に必要との信念でやってきた」と説明。IRは観光客の誘致や国際会議、展示会の誘致にも効果的との考えを示し、展示施設の狭さから世界にインパクトを与える大規模なモーターショーを国内で開くことが難しくなっていることを挙げ、大規模展示施設の必要性を訴えた。
IRが治安の悪化を招くのではとの懸念については「シンガポールでも同様の声があったが、できて以降犯罪が減り、治安が良くなった」と話し、根拠の乏しさを指摘。「サッカーくじのtotoやカラオケボックスも当初懸念された事態は起きなかった」と話した。