水軒堤防の価値を知る 県立図書館で講演会

 このほど、国の史跡として答申された和歌山市西浜の「水軒堤防」に理解を深める講演会が9月8日午後1時半から、和歌山県和歌山市西高松の県立図書館2階文化情報センター研修室で開かれる。玉津島保存会とNPO法人和歌の浦自然・歴史・文化支援機構が主催。発掘調査で明らかになったことや、水軒堤防周辺の美化や整備を続けてきた「水軒の浜に松を植える会」の10年間にわたる活動報告がある。(写真は玉津島保存会提供)

 水軒堤防は、江戸時代後期に防潮・防波堤として築かれた、紀の川河口付近から南へ伸びる防潮防波堤。全長1㌔、東西幅21㍍、高さ5㍍で、精緻な石堤と土堤で造られた堤防としては日本で唯一。江戸時代の土木技術と防災意識を考える上で価値が高いと認められた。

 今後、国の宝として保存・活用が図られることとなり、講演会では同NPO法人理事長の奥津尚宏さんが「水軒の浜に松を植える会の10年間と今後」を演題に、紀伊風土記の丘の学芸課長の佐々木宏治さんが「国史跡になる水軒堤防の構造・内容・その価値」をテーマに話す。

 参加無料。申し込み不要。問い合わせは渋谷さん(℡073・447・2660)。

国史跡に答申された水軒堤防