名産イチジクのスイーツ 和大生らが考案
和歌山大学と紀の川市、同市の店舗が協力し、地元の名産を使ったスイーツを開発した。今が旬のイチジクを中心にした3種類のスイーツは、10月から11月下旬ごろまで同市市場のベーカリーレストラン「メゾンフルリール」で販売される予定。
同大観光学部の学生が、地域が抱える課題を市民と一緒に発見し、解決方法を考える「地域インターンシップ(LIP)」の一環。スイーツ開発は昨年に続き2回目の企画で、学生7人が「紀の川スイーツの開発」をテーマに、「女性がもっと元気なまちになってほしい」との思いを込め、ターゲットを女性に、主婦らが集まるカフェに着目し、取り組んできた。
本年度は3店舗での展開を企画。第1弾として6月に同店と、同市の名産イチジクを中心とした旬のフルーツを使ったスイーツ開発に着手した。
学生たちは、同店代表の西俊英さん(43)と打ち合わせを重ね、8月下旬に3種類を提案。「パンケーキサンド」と「フランベリーベーグル巨峰サンド」の2種類を西さんが採用した。
11日には同店で試食会が行われ、同学部の竹田明弘准教授、2年生の坪田眞初(まうい)さん(19)と渡邊ヒカルさん(20)、井辺この美さん(20)、西さん、市観光振興課の担当者らが、新たに考案した「3種のフルーツタルト」について話し合い、修正しながら商品化を決めた。
「パンケーキサンド」は薄く切ったパンケーキの中に生クリームと地元のイチジク、巨峰、マスカットを使用し、バニラアイスにモモのソースを添える。
「フランベリーベーグル」はフランベリーを練り込んだベーグルで生クリーム、巨峰とマスカットをサンド。イチジクとバニラアイスにモモのソースを添えている。
「3種のフルーツタルト」は、アーモンドクリームを絞って焼いたタルトの上にヨーグルト、イチジク、生クリームをのせており、巨峰とマスカット、バニラアイスを添え、モモのソースをあしらっている。3商品全て700円(税込み)。
坪田さんは「ベーグルはヨーグルトの酸味が絶妙で甘過ぎないのが良い。どれもおいしいので店で注文されるのが楽しみ」と期待を寄せ、西さんは「地元のフルーツをふんだんに使うのは味もおいしいし、地元にも貢献できるので良いアイデアだと思う」と自信をのぞかせた。
市観光振興課の担当者は「フルーツの良さを最大限に生かした商品になった。市の活性化につながれば」と話した。