子ども料理教室を主宰 和歌山市の柴さん

「わぁ!できた!」と喜ぶ笑顔がうれしくて―。子ども料理教室「結―MusubiKitchen」を始めた和歌山県和歌山市宇須の柴友加里さん(49)は、子育てをしながら子ども食堂の献立調理担当をするなど、日頃から「食の大切さ」と向き合う。子どもたちに料理を通じてたくさんの「できた!」という達成感を結んでいってほしいと願う柴さんに話を聞いた。

学生の頃から料理に興味があったという柴さんは、子育てをしながら、調理師免許、野菜ソムリエ、健康管理士一般指導員、食生活アドバイザーの資格を取得。また子どもと料理をすることが好きで、親子クッキングコンテストで入賞するなど、子育ての中に料理を取り込み、親子で成長してきた。

約5年前、引越しを機に、子どもが小学校や地域になじめるようにと、近所の子どもに声を掛けたのが料理教室の始まり。

「安全に失敗しに来てください!」をモットーに始めた教室では、子どもたちが楽しそうに料理をし「できた時の顔やその料理を大事そうに持ち帰る姿にこちらまでうれしくなりました」と振り返る。

不定期の開催だったが、今月から、子ども料理教室「結ーMusubiKitchen」として新たに開講した。自宅と中之島食堂の2カ所で月12回開催。初級から、上級者向けのアドバンスクラスまで4クラスがあり、5歳から中学生まで受講できる。月1回コース3000円、月2回コース5000円。個人レッスンは高校生以上も可能。

レッスンでは、失敗や成功などたくさんの経験を通じて料理の楽しさだけでなく、食を囲む和やかな雰囲気などを体で感じてもらうことを心掛けている。

柴さんが考えるかわいい手書きイラスト付きの献立は、季節が感じられるものばかり。防災月間である9月は「防災クッキング」をテーマに、災害時などにポリ袋を使ってできる料理が用意されている。

「私が子どもの頃は、放課後に友達とプリンを作ってみたものの固まらず、みんなでそのプリンを飲んだり。自然と食にふれる機会が多かったですね」とにっこり。時代や環境の変化から、子どもたちが台所に立つ機会が少なくなっている今、改めて「食」の大切さを子どもたちに伝えたいと願い、子どもたちの「やりたい!」に笑顔で応える。

問い合わせは柴さん(℡090・5255・4017、メールshiba.musubi.kitchen@gmail.com)。

料理への思いを語る柴さん

料理への思いを語る柴さん