現代陶芸と抽象画 11日まで信愛短大でアート展
和歌山信愛女子短期大学(和歌山県和歌山市相坂)のキャンパス内にアートスペースが開設され、現代陶芸と油彩画が展示されている。同大学教員2人の作品で、童心を取り戻すような自由な世界が楽しめる。11日まで。
アートスペースは食堂の奥で、元は倉庫だった場所。新たに床板を張り、古い住宅で使われていた木枠のガラスをはめるなどして趣のあるギャラリーに仕上げ、学生らの学習成果を展示している。
作品展「Izawa+Nomura」はその一画で開かれており、生活文化学科の井澤正憲准教授(48)と保育科専任講師の野村真弘さん(32)が出品。陶芸と絵画に向き合える空間になっている。
井澤准教授の作品「王国への旅」は、陶板を組み合わせて空想上の国の風景を抽象化した。建物の地下に眠る地層の表現や、電車を意味する赤い四角形が目を引く世界に、作者の高度な技法と遊び心がうかがえる。
野村さんの「星たち、または飛蚊症(ひぶんしょう)」はダイナミックな空と個人的な目の症状を結び付け、逆転現象の面白さを表現。描くことの初歩と考えている「点を打つ」という筆運びを繰り返し、キャンバスに無限の可能性を描いている。
2人は「作品を鑑賞した人それぞれの発見があったらうれしいです」と、多くの来場を呼び掛けている。
午前10時から午後5時まで。問い合わせは同大学(℡073・479・3330)。