シニアいきいき ねんりんピック県勢活躍
第32回全国健康福祉祭「ねんりんピック紀の国わかやま2019」が12日、閉幕した。9日から4日間にわたり、全国から来県した約1万人のシニア世代の選手たちが、和歌山県内各地でスポーツや文化活動を通して健康長寿を楽しみ、交流の花が咲いた。県選手団の活躍も光り、本紙エリア開催の交流大会では、パークゴルフで1~3位を独占するなど、会場を沸かせた。
95歳の桑山さん力泳
和歌山市の秋葉山公園県民水泳場で開かれた水泳交流大会には、大会全体の女性選手最高齢、同市の桑山菅子さん(95)が登場。80歳以上女子25㍍自由形を泳ぎ切り、「失格せずに、ピストルの音も聞こえて、何とか完泳できました」と笑顔を見せた。
10、11日に競技が行われ、各泳法とも60歳から80歳までの5歳刻みと80歳以上の部門で競った。
桑山さんは自由形への出場ながら、最も得意な背泳ぎで泳ぐと大会前から語っていた。プールサイドに入場すると、スタンドからは「桑山さーん!」と応援の声が飛んだ。
プール内からのスタートで伸び上がるストロークを見せた桑山さんは、37秒16の8位でゴール。ねぎらいの拍手に手を振って応えた。
これまでも国内外のマスターズ大会で数々の記録を打ち立ててきた桑山さん。試合後のインタビューでは「(水泳は)今の私には生きがいと言ってもよろしいかな」とにっこり。
「いっぱい世界にお友達ができて、桑山さんが来てると言ってくださる方がたくさんいるのでうれしいです。続けたいですね」と話し、次は12月に同水泳場で開催のマスターズ大会を見据えている。
「前の自分のタイムをちょっとでも塗り替えようと思っています」。近く96歳を迎える桑山さんの挑戦は続く。
和歌山が上位を独占
紀美野町西野ののかみふれあい公園パークゴルフ場で10、11日に行われたパークゴルフ交流大会には23の県や市から127人が参加。団体戦では32組が競い、県勢が優勝、2、3位に入り上位を独占した。出場者の最高齢は神奈川県川崎市から参加した88歳の女性。参加者らは好天の下、36ホールを備えた自然豊かな会場で、技を競い合ったり親交を深めたりしながら汗を流した。
表彰式で東中啓吉町教育長は「会場のあちらこちらで、情熱あふれるプレーと笑顔が見られた。今大会がふれあいと活力ある社会の形成につながれば」とあいさつ。最高齢者やホールインワン賞19人らに町特産品の果物などが贈られた。
団体戦の上位を制した和歌山A、D、Cチームのメンバーは「プレッシャーが大きかったが必死のパッチで頑張りました」と笑顔。のかみパークゴルフ連盟の森下康彦会長(75)は「富山大会で優勝宣言をしたが、その通りになったのは日頃から培っているチームワークのおかげです」と話した。
Aチームの木村勲さん(80)、Dチームの花田洋子さん(71)は個人戦でも優勝した。