IR予定地を購入へ 12月県議会補正予算案
和歌山県は26日、総額6億654万円を増額する一般会計補正予算案を発表。カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に向け、建設予定地の和歌山マリーナシティの土地購入費76億8601万円を、支出をあらかじめ決めておく「債務負担行為」として盛り込んだ。12月3日開会の定例県議会に提出し、補正後の一般会計は5807億9141万円となる。
IR建設予定地の土地買い上げは、地価が流動的になることを防ぎ、IR事業者が県から土地を直接購入できるようにすることが目的。IRの整備区域に県が選ばれた場合には実際に土地を購入し、IR事業者に同額で売却する。
補正予算案では、2017年10月の台風21号で住民1人が亡くなるなどした紀の川市西脇の土砂崩れについて、被害者への損害賠償金2311万円を計上。災害対策関連として、ことしの台風19号などで田辺市、新宮市など2市3町で発生したがけ崩れの対策工事や、海岸に漂着した流木の除去など2事業に6660万円となっている。
また、豚コレラ(CSF)感染防止対策として、畜産試験場への野生動物侵入防護柵の設置や、紀北家畜保健衛生所の検査体制強化に3675万円を計上している。
12月議会への提出予定案件は、予算関係を含む議案28件、委任専決報告9件など。会期は3日開会、19日閉会の17日間で10~13日に一般質問、16、17日に常任委員会の予定。