花山で再び漏水 断水なし、交通規制拡大も
漏水した水道管の修繕工事が終わり、広域断水が回避された和歌山県和歌山市鳴神の国道24号花山交差点の地下で、別の水道管に新たに漏水が見つかり、21日朝、市の第5回対策本部会議で発表された。一般家庭などに配水される前の浄水場と配水池を結ぶ水道管であるため、修繕時に断水は発生しない。市は道路管理者の国土交通省と協議の上、工法や工事日程の決定を急いでおり、現在行われている片側1車線ずつの交通規制が拡大される場合もある。
市企業局によると、新たに漏水が見つかったのは、加納浄水場(松島)と秋葉山配水池(和歌浦東)を結び、東から西に流れている直径1・5㍍の巨大な水道管で、同交差点の西向きの追い越し車線の地下約2㍍にある。1973年に埋設され、断水計画の原因となった水道管に数㍍で隣接しているが、つながってはいない。
当初漏水していた水道管の修繕工事が20日午前2時20分ごろに終了し、同日正午ごろに職員が現場を確認したところ、漏水が流れ込んでいた地下の農業用水路の水位が下がり切っていなかったため、午後から調査を開始。7時から舗装をはがす工事を行い、8時30分ごろに地下に漏水と空洞があることが判明した。
その日のうちに配水を止め、修繕工事を試みたが、水道管の水圧が工事可能なレベルまで下がらなかったため断念。水圧を下げる方法などを検討し、国交省と協議の上で工事日程を決め、早期の修繕と国道の規制解除を目指す。
漏水の原因はまだ分かっていないが、20日に修繕を終えた水道管からの漏水が影響した可能性も考えられ、今後、調査を進めていく。
秋葉山配水池の貯水量は、12時間程度の水道使用に耐えられるとされ、白井光典企業局長は「(修繕に伴い)市民に断水の影響はない」と話した。