新型コロナや鶏処理 県が議会に追加予算
和歌山県は17日、2月定例県議会に追加議案2件を上程した。
追加議案は2019年度一般会計補正予算案を総額2億4800万円増額補正するもの、2020年度一般会計当初予算案を2億4800万円増額補正するもの。
19年度補正予算案は新型コロナウイルスの感染拡大の影響による失業などで収入が減少した世帯に対する生活福祉資金の貸付原資増額に1億4900万円、経営破綻した有田養鶏農業協同組合の農場に放置されている死亡鶏を行政代執行により処理する不法投棄・不適正処理対策に9920万円。
20年度当初予算案は新型コロナウイルスの感染者が大幅に増加した場合に備え、患者を受け入れる病床の確保などの支援やPCR検査に必要な試薬類の購入などに充てる。
県畜産課によると、有田養鶏農業協同組合は昨年12月、2度にわたり不渡りを出したといい、田辺市と日高川町の農場3カ所に鶏約14万羽が死んだままの状態で放置されているという。
近くの住民などから鶏の死骸のにおいなどを訴える声があり、県は2月21日付で3月3日までに適切な処理を行うよう求める措置命令を出すなど処理を促していたが、状況はほとんど改善されず、今回の対応に踏み切ったという。
県循環型社会推進課は「地域の生活安全上影響が出ている。議会で議決され次第、早期に処理したい」と話している。