新型コロナ「影響ある」 県内企業98%
新型コロナウイルスの企業活動への影響について、東京商工リサーチが行った第3回アンケート調査(3月27~31日)で、影響があると答えた和歌山県内企業は98%に達した。政府の緊急事態宣言が全国に発令され、企業業績の落ち込みはさらに深刻になると予想され、同社は「一刻も早い広範囲な資金繰り支援策が求められる」としている。
調査はインターネットで実施し、全国の有効回答は1万7896社、県内は98社だった。
県内の企業活動への影響は、「すでに影響が出ている」が58・2%で最も多く、「今後出る可能性がある」の39・8%と合わせて回答のほとんどを占めた。
「すでに影響が出ている」と答えた企業に内容を聞くと(複数回答)、最多は「売上(来店者)が減少」の37社。「マスクや消毒液など衛生用品が確保できない」が28社、「サプライチェーンの混乱で材料などの仕入れに支障」が25社と続いている。
懸念している内容は、「消費減速、経済の低迷」が84社、「感染拡大」が71社、「営業休止や事業規模の縮小の長期化」が54社、「倒産・廃業の増加」が49社となっている。
同社は「大半の企業が業績悪化に陥り、営業キャッシュフローはマイナスと推測される。インバウンド減少や外出自粛の影響による売り上げ減だけでなく、将来的なコスト増を含めた資金繰り支援が急務」と指摘している。