80代の女性が死亡 新型コロナ県内3人目
和歌山県は11日、新型コロナウイルスに感染し医療機関に入院していた80代女性が10日に死亡したと発表した。死因はCOVID19(新型コロナウイルス)肺炎。県内で新型コロナウイルスに感染し亡くなったのは3人目で、女性の死亡は初めて。
県によると、女性は橋本保健所管内在住。職員や利用者ら計5人が感染しクラスターの発生が確認されている介護施設「デイサービスセンターさくら苑」(橋本市高野口町)の利用者。感染が確認された職員の濃厚接触者として先月23日に検体を採取し、翌日にウイルス検査を行ったところ陽性が判明した。28日に38・8度の発熱があり酸素投与を開始。同日からインフルエンザ治療薬「アビガン」の投与も受け、一時熱は下がったが再び熱が上がり今月8日には呼吸状態が悪化していた。特に基礎疾患はなかったという。
仁坂吉伸知事は11日に県庁で記者会見し、「助かったらまた次の人生があるが命がなくなったら取り返しがつかない。大変悲しい。ご本人のご冥福をお祈りし、ご家族の方にお悔やみを申し上げる」と述べた。県内では今月1日以降新たな感染者が確認されていないことについては、「結構安全になりつつある。またちょっと落ち着いているんじゃないかと思う」と述べ、「県は感染者を出さない、出してもすぐ抑え込むために、早期発見、早期隔離、行動履歴の調査を完璧にやろうとしている」と感染拡大防止に向け気を引き締めた。