休業要請を一部解除 知事が往来自粛等方針
新型コロナウイルス感染症を巡り、政府が和歌山を含む39県で緊急事態宣言を解除することを決めたことを受け、和歌山県は15日午後に県庁で対策本部会議を開き、緊急事態宣言に基づく事業者への休業要請を一部解除することを決めた。解除は16日午前0時から。休校が続いている県立学校については、これまでの方針通り31日まで休校にするとし、市町村にも同様の対応を要請するとした。
映画館や体育館、大学、専門学校、学習塾などへの休業要請を解除する一方、カラオケボックス、性風俗店などの遊興施設、床面積が1000平方㍍を超えるパチンコ店やゲームセンターに対しては要請を継続する。小規模なイベントは感染防止策を講じた上で、開催を認める。
全業種で感染予防を徹底し、発熱など体調がすぐれない従業員がいた場合は出勤を控え受診を勧めるよう呼び掛ける。
県外との往来については、県外へ遊びに行ったり、県外からの来客を受け入れたりすることを自粛し、県外に通勤、通学の人はできるだけテレワークやオンライン授業などを利用するよう求める。
仁坂知事は県内の感染状況について、「保健医療は健全」と強調し、県民への呼び掛けについて「不要不急の外出はやめてくださいと言ってきたが、今の時点でそこまで言う必要はない。コロナにかからない安全な生活、外出をお願いしたい」と呼び掛けの内容を変更する考えを示した。
休業要請の解除について、「和歌山は京阪神に大変近い。仮に大阪より自粛レベルが低いと大阪などから多くの人が和歌山に来てしまう。自粛レベルをできるだけ合わせておいた方が安全だと思う」と説明した。
学校の再開については、休校を31日まで継続する一方、登校日を設定し、健康管理と家庭学習について指導を行う。
仁坂知事は会議終了後記者会見し、「感染者数が減ったのは県民の皆さんが自粛にご協力いただいたから。お礼申し上げたい」と述べた。