音楽で街を元気に アロチ活性化委が曲制作
新型コロナウイルスの影響で客足が遠のいている和歌山県和歌山市の歓楽街「アロチ」を盛り上げようと、同地域の飲食店の有志でつくる「アロチ活性化委員会」のメンバーが、終息を願って曲を制作した。今後は音楽を軸に、まちの魅力を高めていきたいと意気込んでいる。
同委員会は飲食業に携わる20店舗の有志が集まり、昨年3月に発足。訪れる人にきれいな街で楽しい時間を過ごしてもらおうと、月に1度、地域の清掃活動を行うなど連携を深めている。
完成した曲は「あのドアを開けて」。同委員会メンバーで、カフェ&ライブバー・ネオガラタク(北口裕史代表)のスタッフ、大和(やまと)正樹さんが作詞、作曲した。
同店の常連客だった20代の女性から寄せられた手紙をもとに制作。いつもの席に座り、みんなでまた笑顔で楽しい時間を過ごしたいとの思いを込めたラブソングで「穏やかな日々に戻りたい」「立ち上がる力を信じたい」といった詞が歌い込まれている。
今後はアロチで働く女性が同曲を歌いつなぐ企画もあり、動画投稿サイト・ユーチューブでの配信やCD販売なども視野に入れる。併せて、同委員会では「アロチ祭り」開催、フリーペーパーの発行など、さまざまな取り組みを計画している。同委員会は県内の遊興施設に対する営業自粛解除に伴い、新しい接客について意見交換し、第2波の感染予防策も徹底していくという。
このほど同店で、大和さんによって完成した曲が披露され、同委員会の縣(あがた)克伸会長は「活性化が音楽から始まるのを楽しみにしていた。一つひとつの計画が実現できるようアロチが一致団結したい」、同委員会メンバーの西廣真司さんは「私はアロチに生まれアロチで育ちました。和歌山のおもてなし拠点としての魅力を発信し、アロチが県内の飲食業をリードできるよう新しい飲食業の道づくりをしていきたい」と話していた。