愛の和歌山城と再会 絵画寄贈の大西さん来和
昨年6月、和歌山城天守閣を描いた絵画を和歌山県和歌山市に寄贈した画家の大西幸仁さん(59)=岡山県矢掛町=が22日、和歌山市役所を訪れ、最上階の14階に展示された自身の作品と初めて再会した。
大西さんは人気漫才コンビ「ちゃらんぽらん」の元メンバーで、「ちゅーとはんぱやなぁ」のギャグで一世を風靡(ふうび)したが、2008年に芸能界を引退し、芸能活動の合間を縫って行っていた画業に専念。雅号の「太陽」の通り、太陽をモチーフにした明るく、力強い画風の作品を数多く発表している。
市に寄贈した作品は「愛の光に満ちあふれた和歌山城」。昨年6月26日、西の丸広場で描き上げ、その場で尾花正啓市長に寄贈した。縦1・5㍍、横3㍍のキャンバスの中央に太陽が白く輝き、その光が天守閣に降り注ぎ、さらに周囲へと飛び散るように表現されている。
展示場所は、天守閣を一望できる市役所14階の食堂のロビーに決まり、大西さんの画家活動を応援している市内の友人ら9人が額装の費用を負担した。
大西さんにとって、絵の具が乾き、額装され、展示された状態のこの作品を見たのは22日が初めて。尾花市長と懇談した後、友人たちと14階にやって来た大西さんは「最高の嫁入りですね。和歌山の愛が飛び散っている。見ているとうれしくなってくる。記念すべき日やな」と感慨深く語った。
友人たちには自ら作品を解説。太陽から放射状に延びる色とりどりの線や点は、梅やミカンなど和歌山の自然のエネルギーを表していると話し、作品の前で友人たちと記念のカメラに収まった。