海水浴もコロナ対策 和歌山市4カ所オープン

和歌山県和歌山市内5カ所の海水浴場のうち、片男波、浜の宮ビーチ、加太、磯の浦の4カ所が1日に、浪早ビーチが23日にオープンする。新型コロナウイルス感染症の影響で開設が危ぶまれたが、感染防止対策をしながら、海のシーズンを楽しめることになった。

今シーズンは、田辺市の田辺扇ケ浜海水浴場が開設しないことを決め、「本州で一番早い海開き」をうたってきた白浜町の各海水浴場も7月23日に海開きを遅らせるなど、各市町や管理者の対応が分かれている。

和歌山市に近い大阪府・泉州地域の海水浴場が開設しないことなどから、市内の海水浴場に例年以上に多くの人が訪れることも想定され、各海水浴場の管理者は、感染防止対策に神経を尖らせる。

片男波はシャワー室を閉鎖し、海の家も営業しない。管理運営委員会は「ことしは泳ぎを楽しんでもらうだけになってしまう」と話す。

市内北部の磯の浦は、特に大阪方面からの海水浴客の流入を気にかけており、磯の浦観光協会は、シャワー室は開設するものの、状況によっては利用制限や閉鎖も検討する。「お客さまには心苦しい思いがあるが、感染第二波が起こらないことを願うばかり」と苦慮している。

市が管理する浪早ビーチも、シャワー室と更衣室を閉鎖し、監視員はフェイスシールドなどの防護具を着用する。

仁坂吉伸知事は6月30日の定例記者会見で、安全対策を講じた営業、外出が大切だとした上で、県外からの海水浴客については「大いに来ていただけたら良い」と話した。