音色に思い乗せ 竜馬さんバイオリンライブ
オリジナル曲やポップスを中心に国内外で1600回以上のライブ活動を行っている気鋭のバイオリニスト・竜馬さんが5日、和歌山県和歌山市内3カ所でコンサートを開いた。新型コロナウイルスの影響で音楽活動にはまだまだ困難が伴う中、一音一音に癒やしや勇気を込めた竜馬さんの演奏に、各会場は感動に包まれた。
エンターテインメントを人々の幸せや平和に役立てようと活動し、「目指すは国連のピースメッセンジャー」と語る竜馬さんは、音楽大学在学中の20歳からプロ活動を始め、これまでに300本以上の映像作品の音楽演奏、『のだめカンタービレ』などへの映像出演、世界を旅するライブ活動、和楽器とのユニット「竜馬四重奏」の演奏活動などを多彩に展開している。
5日は、朝・昼・夜の3公演で、朝は、日本遺産の和歌の浦の海が一望できる新和歌浦の「わかうら食堂」での朝食付きライブ。雨の予報だったが、晴れ間が見える天気となり、定員40席は満席となった。
共演のピアニスト・真島聡史さんと共に会場に登場した竜馬さんは、映画『ミッション』より「ガブリエルのオーボエ」、カバー曲の「ハナミズキ」「海の声」の3曲をまず演奏。続いて、オリジナル曲の「青色の街」「Way of life」などを披露した。
朝の希望に満ちた空気や海の広がりを思わせる曲が、情熱的でありながら、爽やかな音色で会場に響き、聴衆は静かに聴き入ったり、スマートフォンを向けて2人のパフォーマンスを撮影したりして楽しんでいた。
竜馬さんは「皆さんが少しでも癒やされて、楽しかったな、もう一週間頑張ってみようかな、というふうに思ってもらえたら」と話し、アンコールでは、昨年焼失した沖縄県の首里城の復興支援のために作曲した「SYURI NO UTA」を奏でた。
知人の紹介で初めて竜馬さんのライブを聴いたという和歌浦地区の有本安里紗さん(31)は「バイオリンの音色を通じて竜馬さんの思いが伝わってきて、魂が震えた。音楽は人を勇気づけ、元気にする素晴らしいものだと改めて感じた」と話していた。