予算枯渇回避へ議決急ぐ 県が補正予算

和歌山県は2日、9日開会の9月定例県議会の提出予定議案17件を発表。2020年度一般会計補正予算案は、新型コロナウイルス対策で議決を急ぐ必要があるものとそれ以外を2本に分けて提出する異例の対応となる。

議決を急ぐ1本目の予算案は、既存の新型コロナ対策事業の増額分で、総額40億6780万円。会期中に予算がなくなる事態を回避するため、開会後早期に採決する予定。

内容は、売上が50%以上減少した事業者に対する県独自の事業継続支援金に27億4780万円、県民による県内宿泊・観光施設などの利用を支援する「わかやまリフレッシュプラン」に5億4000万円の追加などとなっている。

2本目の予算案は総額368億8108万6000円。新型コロナ関連は、感染拡大に備えた病床の確保に50億7320万5000円▽中小企業者に対する制度融資の拡大や無利子融資の利子補給増額に97億1300万円▽収入が減少した世帯に対する緊急小口資金などの貸付原資の増額に84億1600万円――などを計上している。

その他、幹線道路の整備や橋梁の耐震補強、土砂災害対策工事、津波防波堤の改良など、国庫補助による公共事業9件に計121億9277万4000円を計上。7月の豪雨で発生したがけ崩れの緊急対策工事には5億2370万円となっている。

9月県議会は、29日までの21日間。一般質問は16~18日と23日、常任委員会は24、25日に予定している。