島ものづくり塾 小学校低学年クラス開講
子どもたちに科学の不思議やものづくりの魅力を伝えようと、公益財団法人「島財団」が主催する「島ものづくり塾」の小学校1~3年生を対象にしたクラスが4日、和歌山市本町のフォルテワジマで開講した。746人の応募があり、抽選で選ばれた約30人が夢中になって工作し、実験を楽しんだ。
同財団は島精機製作所(和歌山市坂田)の島正博会長が昨年創設。ことしから小学校低学年対象のクラスを設けた。塾生は来年3月までの毎月1度、「音」や「空気」「こよみと時間」などをテーマに、ものづくりや実験を通じて科学の楽しさを学ぶ。
入塾式で島会長は「『失敗は成功のもと』。うまくいかなくても大丈夫。大切なのは『なぜかな』『どうしてうまくいかないのかな』と考え、やり直すこと。また、それを友達と一緒にすることで、人と人のつながりの大切さを学んでもらえれば」と歓迎。大江嘉幸理事長が塾生一人ひとりに「たくさん学んでください」と声を掛け、入塾証を手渡した。
「風やゴムの力で動くものを作ろう」をテーマにした第1回の講義では、子どもたちが元小学校教諭の井上一晴さんを講師に、紙製の風車や息を吹きかけると回るこまなどを作った。
ねじったゴムが元に戻る力を利用して飛ばす三角形のヘリコプター作りでは、ゴムの巻いた回数による飛び方の違いなどを確認。完成した工作を手に「回った」「飛んだ」と大喜びで、夢中になって何度も試していた。
図工が好きだという同市の松江小学校1年生の前田晃一郎君(6)は「プロペラ付きのおもちゃは、扇風機みたいにぐるぐる回って楽しかった。もっといっぱいいろんなものを作ってみたい」と笑顔で話していた。