日中友好の発展を 紀三井寺で記念碑の顕彰式

和歌山県日中友好協会(中拓哉会長)は10日、和歌山市の紀三井寺境内で日中友好記念碑の顕彰式典を行い、会員ら約20人が両国の友好関係がさらに発展していくことを願った。

1978年の日中平和友好条約締結を記念し、翌79年、両国友好に尽力した廖承志・中日友好協会初代会長から「中日友好千年萬年」と揮毫(きごう)した書が県日中友好協会に贈られた。

これを後世に残そうと県協会は同年10月、募金を募り、唐の時代に中国から日本に渡った為光上人が開いた紀三井寺の境内に、記念碑を建立した。

以来、顕彰式典は毎年、駐大阪中国総領事館の関係者らを招いて行われているが、今回は新型コロナウイルス感染防止のため、会員中心の開催とし、和歌山大学の中国人留学生2人も出席した。

中会長は「顕彰式典を絶やさずできたことをうれしく思う。日中友好を若い世代につないでいかなければならない」と話し、来賓の岸本周平衆議院議員、同寺の前田泰道貫主らがあいさつした。

参列者は一人ひとり記念碑に拝礼し、記念撮影を行った。

和歌山大の留学生で経済学部3年生の蔡子杰さん(25)は「日本に来て日中友好の式典に参加するのは初めて。両国間でもっと友好活動ができるよう祈っている」、同学部研究生の劉楊銘さん(22)は「日本人が中国への思いを持ってくれていることに心から感謝する。日本の情報をもっと中国に知ってもらいたい」と話していた。

記念碑の前であいさつする中会長(左から3人目)

記念碑の前であいさつする中会長(左から3人目)