城を染める深紅や黄 紅葉の見ごろが終盤

和歌山県和歌山市の和歌山城公園で紅葉の見頃が終盤を迎えている。来週前半には寒波の到来が予想されており、今週末が晴れで迎えるこの秋最後の紅葉狩り日和となりそう。

紅葉渓庭園の通称で親しまれる西の丸庭園は、内堀に浮かぶ鳶魚閣(えんぎょかく)の周辺などに約60本のモミジがあり、鮮やかな深紅に染まっている。

黄や淡い赤に色づいた木々、松などの緑とのコントラストも美しく、訪れた人はスマートフォンやカメラを手に、散策を楽しんでいる。

三年坂沿いではイチョウの木々が色づき、並木の下のツツジ園も落ち葉で黄色く染まっている。

中でも高さ20㍍近い大イチョウは、2018年9月の台風で大きな枝が複数折れ、塩害とみられる影響も出ていたが、2年を経て樹勢は回復しつつある。

ツツジ園から見上げる人も、三年坂から見下ろす人も、秋の終わりの光景に心和ませている。

三年坂がジョギングコースという広瀬地区の男性(68)は「大イチョウが少し元気になってきたようでうれしい。紅葉の季節は特にこの場所を通るのが楽しみです」と話していた。

深紅の木々に囲まれる紅葉渓庭園

深紅の木々に囲まれる紅葉渓庭園

夕日に輝く三年坂沿いのイチョウ

夕日に輝く三年坂沿いのイチョウ