有効求人6カ月ぶり1倍 1月の県内雇用情勢

1月の和歌山県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・09㌽上昇の1・00倍となり、6カ月ぶりに1倍を上回った。和歌山労働局は、求人の減少傾向は続き、求職者の動きは鈍い状況であるため、雇用情勢判断の上方修正は見送り、据え置きとした。

近畿の有効求人倍率は1・05倍(前月比0・04㌽上昇)、全国は1・10倍(同0・05㌽上昇)で、県内との差は縮小している。

県内の新規求人(原数値)は前年同月比11・1%減の5578人で13カ月連続の減少。有効求人(季節調整値)は前月比3・8%増の1万5087人で3カ月ぶりに増加した。

新規求人を産業別に見ると、前年同月に比べ増加したのは医療・福祉(107人増)、建設業(70人増)など。公務・その他(225人減)が最も大きく減少したが、前年同月に求人が多かった反動とみられ、宿泊・飲食サービス業(186人減)の減少は、新型コロナ感染拡大に伴うGoTo事業の停止などの影響が考えられる。

新規求職者(原数値)は、前年同月比18・4%減の3143人で2カ月ぶりの減少。有効求職者(季節調整値)は前月比5・4%減の1万5133人で9カ月ぶりの減少となった。新規求職者(パート含む常用、原数値)のうち在職者は825人、離職者は2028人だった。

正社員について(いずれも原数値)は、有効求人倍率は0・79倍で、前年同月比0・12㌽低下。有効求人は同0・4%減の6741人、有効求職者は同14・2%増の8542人となった。

新型コロナを理由とする労働者の雇い止めは、昨年2月1日からことし2月26日までに同局が把握した数が481人となっている。