海南「ピノキオ」に「新技術事業化推進賞」

 全国の優れた中小企業をたたえる 「第45回 (平成23年度) グッドカンパニー大賞」 (中小企業研究センター主催) で、 「世界初の冷凍パン」 で知られるパン製造販売㈱ブーランジュリー・ピノキオ (本社=海南市下津町黒田、 石倉秀雄社長) が 「新技術事業化推進賞」 に輝いた。

 同社の 「発酵済み冷凍パン生地 ピノパン」 は、 特許製法により、 自宅で焼きたてが楽しめる人気商品。 ドイツやフランスにも似たパンはあるが、 オーブンで焼くと3倍にまで膨れるのはピノパンだけといい、 知名度も上がってきた。

 メロンパン、 バターボール、 デニッシュなど、 これまでのラインアップに加え、 最近ではあんやクリーム、 カレーなどのフライドーナツを開発。 現在はベーグルの開発にも取り組んでいる。 石倉社長 (59) は 「夢は世界中の人にピノパンのおいしさを味わってもらうこと。 中国など世界から問い合わせもきており、 いつか海外進出したい」と話している。

  「グッドカンパニー大賞」 は、 中小企業の振興と日本経済発展に寄与することを目的に昭和42年に創設。 グランプリ、優秀企業賞、 特別賞、新技術事業化推進賞の4賞がある。これまでの受賞企業は573社にのぼり、県内では㈱島精機製作所やノーリツ鋼機㈱がグランプリ(全国表彰)を受賞している。 同推進賞は技術面で独創性を発揮するなど、事業として成果を上げている若い企業(3年以上~16年未満)が対象。

 今回、 県内からはブーランジュリー・ピノキオと和歌山市の化学品製造・販売セイカ㈱の2社が受賞している。 表彰式は来年1月20日、 東京都千代田区の東京商工会議所で行われる。