「貧乏神が!」の作者も出品
本年度県名匠表彰受賞者の表具師、 村木弘育さん (69) =高野町=と、 県文化奨励賞受賞者3人1団体の作品展が、 12日まで和歌山ビッグ愛 (和歌山市手平) で開かれている。 県文化奨励賞の受賞者の作品展は、 昭和39年の県文化表彰創設以来初めて。 県出身、 在住の洋画家や漫画家など新進気鋭のアーティストや、 伝統を引き継ぐ匠 (たくみ) の作品に、来場者もじっくりと見入っている。
同賞を受賞した、紀美野町出身の漫画家、 助野 (すけの) 嘉昭さん (30) は、 月刊 「ジャンプスクエア」 で 「貧乏神が!」 を連載しており、 同作のセンターカラーのイラストなどを出展。同作はアニメ化も決定しているという。助野さんが作品展のためにサイン入りで描いたイラスト3点も展示している。
また、 現在、 県立近代美術館でも作品が展示されている、 海南市の洋画家・湯川雅紀さん (45) の油彩画2点も展示。 北山村のプロマジシャン、 原大樹さん (21) のドキュメンタリー映画、紀の川市のアマチュア劇団 「劇団華岡青洲」 の演劇の映像なども流している。
村木さんは、 金剛峯寺や奥の院といった高野山の文化財のふすまやびょうぶを仕立て直しており、表具師としての作業工程を、 写真や道具と共に展示している。 その他、「昭和の名匠たち」 と題し、県名匠表彰を創設した昭和49年から63年までの歴代受賞者の写真と功績内容を紹介している。
県文化国際課は、 「名匠や文化奨励賞について知らない人も多い。 伝統に携わったり、 これから活躍が期待される人など、 和歌山にも匠の人がいることを知り、 新しい活動が広がるきっかけになれば」 と話している。
午前9時半~午後5時。 入場無料。 問い合わせは県文化国際課 (℡073・441・2052)。