異業種の共同事業に注目 「モダンネゴロ」
漆器のまち海南の根来塗りを現代風にアレンジした技法 「MODAN NEGORO」 (モダンネゴロ)で、 地元の家庭用品製造販売、 自動車整備、 漆器生産販売業者らが手を取りベンチャー企業 「㈱モダンネゴロ」 を設立。 同技法をブランド化し、 さまざまな商品を展開していく。 31日には試作品の軽自動車を地域イベントでPR。 まちおこしへ向けた異業種の共同事業として注目されている。
伝統工芸の漆器塗りによる地域活性化を目指し、 家庭用品製造販売 「㈱サンコー」 (海南市)相談役の角谷勝司さんが発案。 自動車整備 「㈱なかモーター自工」 (紀美野町)の田中祥秀専務に紀州漆器協同組合に所属する漆器生産販売 「㈱橋本達之助工芸」 (海南市)の橋本達之助さんが協力し、 試作品として走行中のPR効果が期待できる車へモダンな 「白ベースに黒」 の塗装を施した。
カタログ・ウェブ作成 「ラカン」 (田辺市)の朱洋子代表を加えて新しく会社化し、 田中専務が代表取締役に就任。 試作車に加え、 根来塗り本来の 「朱色ベースに黒研ぎ出し」 と 「黒ベースに金」 の計3台を31日の 「かいなん夢風鈴まつり」 前夜祭で一般にお披露目する。
モダンネゴロ塗りは車だけでなく、 すでにダストボックスが完成。 今後、 地元企業とコラボレーションして器を生産する他、 あらゆる分野の消費財に技法を広げていく。
田中代表は 「伝統地場産業の根来塗り復活はもちろん、 まちを活気づけられれば。 モダンネゴロで企業と企業が共生するための仲人役になりたい」 と意欲を見せている。