現職安定、新人明暗か 海南市議選

 定数22に対して現職19人、新人4人の計23候補が出馬して選挙戦を繰り広げている海南市議選の舌戦も26日限り。戦況は海南西部地区で激しく、全体では現職が比較的安定し、新人が明暗を分けている状況とみられているが、低調ムードで票が読みづらく、一部の当落や順位は27日の投開票日直前までもつれ込みそうだ。(文中敬称略、かっこ内は前回の獲得票数)

 地区別の選挙人名簿登録者数(19日現在)に対する立候補者数(選挙事務所所在地)は、海南西部が1万8225人に現職8人・新人3人の計11人、海南東部が1万7144人に現職6人、下津が1万749人に現職5人・新人1人の計6人。西部地区が最も厳しい戦場となっている。

 現職は、西部で黒木(1187票)=公明=、片山(1096票)=無所属=、川端(1032票)=無所属=、岡(1090票)=共産=、榊原(1079票)=無所属=、宮本勝利(1602・529票)=無所属=、黒原(1031票)=無所属=、宮本憲治(1159・470票)=無所属=▽東部で河野(1098票)=共産=、中家(1494票)=公明=、栗本(957票)=無所属=、上田(1087票)=共産=、川崎(1307票)=無所属=、美ノ谷(1581・208票)=無所属=▽下津で橋爪(1686票)=共産=、川口(1362票)=無所属=、磯﨑(1101票)=無所属=、中西(2344・791票)=無所属=、寺脇(1272票)=無所属=――がそれぞれ地盤を固め、実績をアピール。前回の獲得数に近づけているようだが、上滑りや新人の食い込み次第で一部の下位グループが安全圏の1000票に届かず、当落を含めて得票数や順位が大きく上下する可能性もある。

 新人は東部で米原=無所属=が自民党の推薦や地元、東方=無所属=が女性や子育て世代の支援を主なバックに支持を拡大し、他と比べて出馬準備が遅く組織的な運動量に劣る那田=無所属=が浮動票の獲得で巻き返しに躍起。下津で森下=公明=が現職の後継として引退する議員の前回票(1429票)をうまく取り込んでいるとみられている。

 政党公認候補は共産4人、公明3人で前回と変わらず現有議席数をキープできそうな模様。全体的には引退する無所属と民主各1人の計2757票や落選3人の計1872票の行方も結果を左右するとみられ、一方で有権者の関心は徐々に高まりつつあるが、まだ投票先を決めていないとの声があり、最後まで予断を許さない状況となっている。
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 期日前投票 23日は1002人が済ませ、初日からの合計は2877人。26日(午前8時半~午後8時)まで市民会館と下津行政局で受け付けている。