人命救助で消防感謝状 黒田・村田さん

 剣道の練習中に突然意識を失った男性を迅速な救命措置で救ったとして、和歌山市消防局(出口博一局長)は8日、大阪体育大学体育学部3回生の黒田大智さん(20)と警察官の村田寛法さん(32)を表彰した。

 2人は3月8日、和歌山市手平の和歌山ビッグウエーブで、紀の国わかやま国体で剣道の県アドバイザーを務めている男性(71)が練習中に意識を失って倒れたのを発見。村田さんは、すぐに心臓マッサージを始め、黒田さんはAED(自動体外式除細動器)を使って心肺蘇生を行った。119番通報を受けて救急隊が駆け付けたころには、男性の意識と心肺機能は回復していた。男性はその後病院に運ばれ、12日に退院した。

 表彰式は八番丁の市消防局で行われ、2人に感謝状と記念品が贈られた。

 トレーナー部にも入部しているという黒田さんは「日頃から勉強会などで応急処置を学んでいた。体が勝手に反応し、倒れた人が助かって良かった」と喜び、村田さんは「救急隊の姿を見たときにはホッとした。当たり前のことを当たり前にしただけ」と話していた。

感謝状を手にする黒田さん(前列左から2人目)と村田さん

感謝状を手にする黒田さん(前列左から2人目)と村田さん