県内小中とも過去最高 体力・運動能力調査
全国の小学5年生と中学2年生を対象とした文部科学省の「平成27年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果が発表され、県内の小中学生の体力合計点の平均はいずれも過去最高となった。小学生男女は4年連続、中学生男女は初めて全国平均を上回った。県教育委員会は、測定データの取り組みへの反映、関係機関とのコラボレーションの成果などが要因としている。
調査はことし4月から7月末までの期間に、県内の国公私立(特別支援学校を含む)の小学校250校・7690人、中学校131校・7910人を対象に実施。小中ともに握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、50㍍走、立ち幅跳びなど8種目の実技と運動・生活習慣に関する質問紙調査を行った。
体力合計点の県平均値は、小学生男子が54.57(全国平均53.81)で、順位は昨年度の15位から14位に上昇。女子は56.24(同55.19)となり、昨年度16位から13位になった。中学生は、男子が41.92(同41.80)で、順位は昨年度の33位から25位になり、女子は49.24(同48.96)で39位から18位に大きく上昇した。
調査結果が向上した要因について県教委は、子どもが本来持っている力(ベストパフォーマンス)を発揮させることを重視し、測定した正確なデータを取り組みに反映したこと、関係機関とのコラボレーションとして、体力・授業力アップモデル校授業研究会などに取り組んだことなどを挙げており、全国高校総合体育大会(インターハイ)や紀の国わかやま国体・大会が開かれ、運動に対する意識が高まったことも指摘している。
今後は、運動する子どもとしない子どもの二極化の解消、女子の運動離れの解消を課題として取り組む。方策として、幼児期からの取り組みの推進、運動する楽しさや達成感を味わえる体育授業への改善・充実、指導DVDを活用したダンス授業の充実などを挙げている。