一般会計最大の155億円 岩出市予算案

岩出市は19日、平成28年度当初予算案を発表した。一般会計は3年連続の過去最高額となる前年度比5327万円(0・3%)増の155億1450万円。特別会計と水道事業会計を含めた全体の予算額は、下水道第3次事業認可区域の整備完了により前年度比1億9683万円(0・6%)減の306億3532万円となった。26日開会の市議会定例会に提出する。

主な事業 重点事業として、防災・災害対策、浸水対策、下水道整備、観光振興、学力向上事業を掲げ、引き続き重点的に予算を配分。中芝正幸市長は「国の動向を注視しながらの困難な編成となったが、健全な財政運営を軸に各重点事業を計画した」と述べた。

新規事業として、会議室などのスペース不足解消のため新庁舎(分庁舎)を建築する「庁舎建築事業」(1億8386万円)、浸水被害解消のため、排水ポンプを設置する「山崎地区浸水対策事業」(2億1431万円)、那賀建築士会に委託し、希望者宅に家具の転倒防止器具を取り付ける「家具転倒防止対策事業」(150万円)、「市誕生10周年記念事業」(総額のうち28年度予算額は162万円)などを行う。

また、27年度に初めて発生した保育所待機児童を解消するため、各保育所などへの運営費補助を大幅に拡大(約8400万円)する。

一般会計の概要は次の通り。

歳入 自主財源の市税は、微収実績や地方財政計画に基づく算出により前年度比1億200万円(1・8%)増の55億3600万円。国庫支出金は「防災・災害対策事業」の中心として進めてきた市道押川根来線新設改良事業の完了に伴う社会資本整備総合交付金の減少などで同3200万円(1・3%)減の24億6600万円。市債は同8400万円(13・8%)減の6億800万円、28年度末の市債残高見込み額は74億4777万円。

歳出 性質別では、社会保障関係費が大幅に増加し、障害者総合支援給付費や生活保護費の増加により扶助費が前年度比1億7400万円(4・6%)増の39億5200万円、介護保険と後期高齢者医療特別会計繰出金の増加により繰出金が同5800万円(3・3%)増の18億4200万円となった。
目的別では、観光促進拠点整備事業の完了に伴い、商工費が同2億100万円(61・3%)減の1億2700万円となった一方、浸水対策事業推進のため土木費が同1億1800万円(7・4%)増の17億1200万円に伸びた。