専門家と災害を語ろう ワダイの防災カフェ

 防災の専門家と気軽に語り合える和歌山大学災害科学教育研究センター主催の「ワダイの防災カフェ」が14日、和歌山市の県民文化会館で開かれ、約25人が災害への備えを学び合った。

 同センターはこれまで、大規模なシンポジウムを年に1度開催していたが、講師の話を聞くだけの一方通行の講演になることが多かったため、より相互に情報交換できる場をつくりたいと、本年度から少人数で話し合えるカフェを和歌山市と那智勝浦町の2カ所で始めた。

 和歌山市会場の第1回となった今回は、同大学教育学部の此松昌彦教授が講師を務めた。

 此松教授は、災害の種類や地震の知識について参加者に質問しながら、ハザードマップや南海トラフ地震の震度分布図の見方を解説し、過去の災害の状況を調べるなど、自身が住んでいる地域の災害リスクの探し方を説明。「地震が発生する仕組みを知ること、その時にどうすれば良いかを考える想像力、実際に地震に対応できる能力を育てることが必要」と強調した。

 参加した和歌山市の大野珠美さん(45)は「地震についてよく知らなかったので、ハザードマップや地形図の見方を知ることができて良かった。家を探す際の参考になった」と話していた。

 和歌山市会場の次回は10月12日午後6時半から、県民文化会館404会議室で開かれる。問い合わせは同センター(℡073・457・7558)。

地域の災害リスクについて話す此松教授㊧

地域の災害リスクについて話す此松教授㊧