躍動するNYの景色描く 森川さん絵画展
米国ニューヨーク在住の森川紗衣(さい)さんの個展が13日まで、和歌山市十二番丁のMsギャラリー12番丁で開かれている。森川さんは三重県出身。日本人作家の作品を米国で紹介するアートディレクターとして活動。自身も創作し、東京などで個展を開いてきた。
会場にはアクリル絵の具やラメなど、さまざまな素材で表現したミクストメディアの抽象画19点が並ぶ。
個展は、17年前にNYのアートスクールで出会って以来の友人・和歌山市の小池眞千子さんに誘われて実現。夏には森川さんが呼び掛け、小池さんがNYで開かれたグループ展に参加したばかり。今回は小池さんが「NYの息吹を和歌山の人にも感じてもらいたい」と森川さんを誘い、ギャラリーの協力を得て開催が決まった。
作品のテーマは「カノン:ニューヨークの景色」。カノンは、追複曲などを意味する言葉。森川さんは多民族が集まりながら、共通言語で通じ合う不思議な空間を、まちと人が奏でる旋律として描いた。「NYは躍動するまちで、いろんな人種や思い、面白い出来事に出合える。まちの景色や空気を、さまざまな色を使って私なりに表現できたら」と話す。
作品は、鮮やかな色彩と、画面に自由に躍るような水玉が印象的。NYの性の多様性を表したレインボーカラーの作品も並び「作品は見る人の気持ちによって変わるもの。『これは何?』から、面白さや、ちょっとした感情が生まれればいいなと思います」と笑顔で話している。
午前11時から午後7時(最終日は5時)まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・431・8255)。