移住者増へ体制強化 全市町村に担当職員

県は18日、県内への移住推進に向け、各市町村の窓口で移住希望者の相談に対応する担当職員「ワンストップパーソン」の配置が県内全市町村で完了したと発表した。さらに、海南市、紀の川市、みなべ町の3市町が、移住者の呼び込みを積極的に進める「移住推進市町村」に指定され、受け入れ体制の充実を進め、さらなる移住者の増加を目指す。

ワンストップパーソンは、自治体の窓口で仕事や住居に関する相談に応じる他、空き家の紹介や地域住民と移住希望者の橋渡しも行う。これまで和歌山市などの9市町には配置されていなかったが、県全体で移住者の増加に取り組もうと県が各市町に働き掛け、昨年末に配置が完了した。

新たに、移住推進市町村となった海南市(大崎地域)、紀の川市(鞆渕・奥安楽川・細野・麻生津地域)、みなべ町(清川地域)の3市町では、ワンストップパーソンの配置に加え、地元住民などで構成する「受入協議会」の設置が完了したことを受け、指定を受けた。

仁坂吉伸知事は18日の定例記者会見で「ワンストップパーソンと受入協議会は和歌山モデルの核心。大都会から多くの人に来てもらいたい」と移住者の増加に意欲を見せ、移住推進を担当している県庁の過疎対策課について「ふさわしい名称への変更も考えている」と話した。

同課によると、移住推進市町村への移住者数は本年度が昨年12月末時点で69世帯116人となっており、平成18年度からの累計では691世帯1257人となっている。

移住を呼び掛けるポスターを背に語る仁坂知事

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