かぶとや人形並ぶ 春日神社の端午の節句
和歌山県海南市大野中の春日神社の拝殿で、端午の節句にちなむ人形約20点が展示されている。子どもの健やかな成長を願い、大型連休で帰省する人をにぎやかに迎えようと、三上秀信宮司(54)が企画した。展示は5月中旬までの予定。
展示のきっかけは、市内で開かれているイベント「紀州海南ひなめぐり」でひな人形を飾った際、地域住民に「五月人形は飾らないんですか」と言われたこと。8年前から飾り始め、かぶと、甲冑(かっちゅう)姿の武者、大きなコイを釣り上げる勇ましい男の子、張り子の虎など、さまざまな人形が楽しめる。
29日から5月5日までは、拝殿にミニ鯉のぼりが飾られ、参拝者は自由に持ち帰ることができる。
同神社には、かつて川に渡され、熊野古道を歩いた人が踏みしめていたという大きな板も保存されている。三上宮司は、洪水で流された板が「春日に帰りたい」と泣いたという伝説を紹介し、「故郷への愛着を忘れないでほしい。帰省して久しぶりに会うご家族と、散歩がてらおいでください」と呼び掛けている。